外科系犬
種名:犬
年齢:
症例:草の実(ノギ)による皮膚からの出血
検査
お正月、後ろ足を引きずりながら歩いているとの事で来院したワンちゃんがいました。
30kg近くある秋田犬です。
後ろ足をよく見てみると、太ももから出血していてかなり腫れています。
さらにキズはかなり深そう。
虫に刺されたか、ぶつけたか、木の枝のようなものが刺さったか…。
キズ口の周りの毛を刈って洗浄しましたが、原因となるようなものは見つかりませんでした。
この日は、抗生剤と抗炎症剤を注射してお帰りいただきました。
治療
キズ口が見つかってから3日目、腫れが引いてきたためか歩き方も正常に戻ったとの事。
しかし傷の深さは変わらず、出血はジワジワ続いていたため、しばらく傷の処置で通ってもらうことに。
2週間目。キズの腫れはほとんどなくこの時には出血も止まっていましたが、なかなかキズの深さが変わらず排液自体は続いている状態でした。
キズ口の中に異物が入っていると、このようなことが起こることがあります。
そこで、思い切って手術を行うことになりました。
すると…傷の中からこんなものが。
大きさで言えば1cmにも満たない草の実でした。
コメント
こんな小さなものがずっと傷をグズグズさせていたわけです。
これはチカラシバというどこにでも生えている草です。
一度は見かけたことがあるのではないでしょうか。
お散歩の最中に刺さってしまったのでしょう。