外科系猫
種名:
年齢:
症例:甲状腺機能亢進症
検査
甲状腺機能亢進症に対して、当院では、手術が可能である猫ちゃんについて、本邦で唯一の根治治療である甲状腺摘出手術を行っています。
甲状腺機能亢進症は、10歳以上の猫でみられやすい病気です。
水をよく飲む、おしっこの量が増えた、食欲はあるけれど痩せてきた、吐くようになった、下痢をするようになった等の症状が認められます。
無治療だと、糖尿病、高血圧、腎不全、心臓病、失明などの病気につながることがわかっています。
診断するためには血液検査が必要です。
治療
治療方法は、他には毎日の投薬の内科治療、もしくは、特定の療法食のみ毎日与える食事療法があります。
しかしそれらは、根治目的の治療ではないため、治療は生涯必要になります。
途中で治療を続けられなくなると、症状が再発してしまいます。
今回の症例の猫ちゃんは、老齢でした。
オーナーさんのご希望で、もう年なので毎日の投薬でストレスを与えたくない、治療食しか食べられないのはかわいそう、好きなご飯を食べて欲しいということで、内科治療や、食事療法ではなく外科治療を選択されました。
幸い甲状腺機能亢進を早期発見でき、まだ手術可能な状態だったため、手術を行いました。
術後は、それまでどんどん減っていっていた体重が増加傾向になって、猫ちゃんも調子が良いようで安心しています。
コメント
老齢の猫ちゃんでは甲状腺ホルモン測定をお勧めします。
早期診断することによって、根治が狙えるかもしれません。
今回摘出を行った、大きくなった甲状腺